初期脱毛とはAGA治療を開始した直後から、1ヶ月目あたりにかけて、抜け毛が増える現象のことをいいます。髪の毛は通常一日に約100本ほど抜けますが、初期脱毛時には300本以上抜ける方もいます。ただ全く抜け毛が増えない方もいて個人差がとても大きいといえます。
患者様はみなさんかなりの期待をもってAGA治療に望まれるので初期脱毛が始まると 薬が逆効果だったのではと勘違いされて薬をやめてしまいたくなるお気持ちはわかりますが、 初期脱毛はむしろ薬が効いている証拠なのでご安心ください。
髪の毛にはヘアサイクルというものがあります。成長期(男性2-6年、女性4-8年)退行期(2-3週間)休止期(3-4ヶ月)というサイクルで回っており、約40サイクルで毛母細胞の寿命が来ると言われています。 AGAはこのヘアサイクルの乱れによって起こります。具体的には成長期が短くなり、休止期が長くなっていきます。
初期脱毛によって抜けているのはこの休止期にある髪の毛です。 ミノキシジルなどAGA治療を開始して効果が出てくると、この乱れたヘアサイクルがもとのサイクルに修正されていきます。 毛母細胞が活発になって休止期にあった髪の毛は本来もう少し休止期が続くはずだったところが、一斉に成長期に入ります。 そのため、古い毛が新しく成長してきた毛に押し出されて抜けてしまいます。 これが初期脱毛が起こるメカニズムと考えられています。
初期脱毛の際に抜ける毛は、休止期の毛なので遅かれ早かれ3ヶ月以内には抜けるはずであった髪の毛ですから気にされる必要はありません。この初期脱毛はミノキシジルに限ったものではなく、フィナステリドやその他のAGA治療でも起こりえますし、ヘアサイクルが正しく修正されている証拠ですので起こった方が治療効果がよく出ていると言えます。一か月から一か月半ほどで自然に回復してくるのでご安心ください。